ひでぽんの司法試験あれこれ
旧司法試験をメインテーマに、その対策や分析について、徒然なるままに書いていきたいと思います。
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19年民法第2問③
<現時点での感想>

問題文で要求している論点は、それなりに
論じられているし、おそらくの出題意図
である、具体的妥当性への配慮も
しっかり行っているので、なかなかの出来
ではないか?、と考えています(自己満??)。

ただ、問題文の「法律構成」という問い
かけに、正面から答えていないのでは
ないか、という点が一抹の不安では
ありますね。


<まとめ>

本問は、「法律構成」という問い方が
かなり特殊であり、問題文の事情も
相当に複雑で、初見の印象はかなりハード
だったと思います。

しかし、実際には書くべき論点は見えやすく、
いずれもが典型であったので、皆さん
それなりには出来ているのではない
でしょうか?

各論点の本問での位置づけが明確か?、
具体的事情にどれだけ配慮できたか?
で評価に差が現れそうな問題ですね。
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19年民法第2問②
<答案構成>

1.法律構成を論じる前提として、①賃貸人が
いずれか②敷金返還債務を負担するのはどちらか?
(1)①について
   ア.合意解約は転借人に対抗可?
    (ア)398の法意
      →対抗できないとも思える
    
    (イ)しかし
      ・AB間の合意で、Cの利益に配慮
      ・Bを賃貸借関係に残存させるのも無益
      →例外的に対抗可

   イ.賃貸人たる地位の移転に賃借人の同意必要?
    →不要
    →賃貸人たる地位はAへ移転

   ウ.BはCに通知
    →二重払いの危険なし

   エ.賃貸人はA

(2)②について
   ア.敷金の趣旨
    →賃貸人たる地位の移転に伴い敷金返還債務も移転
  
   イ.Aに移転
     BからAに実際に交付されていることからも妥当

2.法律構成
(1)Aが賃貸人
  →AはCに賃料請求可・CはAに敷金返還請求可
   Bは離脱

(2)メリット
   法律関係が簡明(必要性)
   Cの利益にも十分配慮(許容性)
19年民法第2問①
<総説>

この問題は、見た瞬間戸惑った方が多かった
のではないでしょうか?

昨年の一問目同様、正面から「法律構成」
を聞きながら、事案が長く複雑な上、
今までの司法試験で聞かれた
ことの無いような事案だったからです。

もっとも、問題文の最後の方に
アプローチのヒントが書かれており、
そこから組み立てていけば、
自然と出題意図に答えられるように
なっています。

やはり、本試験らしい、かなりの
良問だと言えましょう。


<現場での分析>

・何だ??「法律構成」か。
昨年の一問と同じ問いかけだが、
今年は2問とも論理的な問題か??。

・問題文の事情、特に金額や時期が
異常なほど具体的だな。しかし上手い
使い方が思い浮かばないな。

・「BC間及びAC間の法律構成」??
「法律関係」でなく??
う~ん、意味が分からない。

・今まで聞かれたことのないような事案だし、
賃貸借が苦手ではない、自分がよく分からない
のだから、あまり悩みすぎることはないか。
自爆しそうな人が沢山いそうだし。
こういう問題は、みんなが書くであろう論点
をしっかり書けば、自然と浮上するはずだ。

・とりあえず、問題文の最後の指定に
従って、①賃貸人がどちらか、②敷金返還債務
を負担するのが誰かをしっかり論じよう。
「法律構成」という指定には正面から
答えられないが、やむを得ないな。

・まず①の賃貸人がどちらかだが、
ABの合意解除の有効性が問題になるな。
転借人には対抗できないはずだが、
その結論を貫くと、それ以上続かないから、
事情を使って修正しよう。

・次に論じるのは、賃貸人たる地位の移転
に転借人の同意が必要かだな。
これは典型論点だ。

・さて、普通はここで、
賃料請求に登記が必要かを論じるわけだが、
本問の様に、転貸借の合意解除では
そんなの論じる余地は無いはずだが・・・。
しかし、Cの二重払いの危険は存するな。

・・・・・・・

んっ??!!そうかっ!!
「譲渡した旨を通知」という事情が
ここで使えるぞ!!
通知したのだから、二重払いの危険は
無いと認定すれば良いのか!
さすがは本試験だな。

・次に②敷金返還債務についてだが、
ここは典型論点だし、正面から聞かれて
いるから、敷金の趣旨からしっかり
論じようか。

・最後にまとめの形で、BC間とAC間
の法律構成について書くか。
そして、本問の出題意図であろう、
特殊性(Cの保護は図られているし、
Aに移転するとした方が簡明な
法律構成)について触れておこう。
19年民法第1問③
<現時点での感想>

未だに、試験委員の意図が良く分かりませんが、
一応要求された論点は拾えているのではないかと
思います。

ただ、全体的にバランスを崩していまい、
特に424と177の関係には触れられず、
94Ⅱの類推についても、何とか
触れるだけに終わりました。

また、小問1(1)で、「第三者」の意義を
展開したにもかかわらず、
以降の問題で、BやCが「第三者」にあたるか
を検討していないのも、マイナス要因で
だと思います。

分量も4ページ目の最後の行まで
使ってしまい、破綻寸前でした(汗)。


<まとめ>

多くの受験生にとって、本問は意図が
掴みづらかったようでした。

難易度は決して高くないが、
書いていて不安になるような問題
だったと言えましょう。

とすれば、基本的な論点を落さずに
論じられるかどうかのレベルで、
勝負は決してしまうのではないでしょうか?

特に、本問では「第三者」の意義
から、様々な論点が展開していくので、
ここは有る程度しっかり論じるべきでは
ないかと思いました。

19年民法第1問②
<答案構成>

1.小問1(1)
(1)Xの所有権に基づくBに対する登記移転請求?
   ア(ア)Bの所有権喪失の抗弁
       177「第三者」の意義
    
    (イ)背信的悪意者排除論
    
    (ウ)Bが背信的悪意者でなければ、
      Xの請求は認められない

(2)424Ⅰにより、贈与の取り消し?
   ア(ア)特定物引渡し請求権を被保全債権とする
      424の行使の可否?
      →可能

    (イ)条文の文言へのあてはめ
      →行使しうる
   
   イ.自己への移転登記の請求の可否
    →不可
   
   ウ.結論
     
2.小問1(2)
Bは無権利
→XはBに対し、所有権に基づき移転登記請求可能

3.小問2(1)
(1)XのCに対する所有権に基づく移転登記請求の可否?
   ア.B=背信的悪意者でない
    →Cは確定的に所有権取得
    →Xの請求は認められない

   イ.B=背信的悪意者
    →背信的悪意者からの譲受人の地位
    →対抗関係=Cは「第三者」
    →Cが背信的悪意者で無い限り、 
    Xの請求不可

(2)424Ⅰ

4.小問2(2)
XのCに対する所有権に基づく移転登記請求の可否?
(1)原則:Cは無権利
   例外:94Ⅱ類推適用

(2)Cが善意でなければ、Xの請求は認められる


19年民法第1問①
今回は論文民法の1問行ってみたいと思います。

<総説>

昨年同様、今年の一問目も事例形式を
とりながら、明らかに論理型の問題でした。

ただ、昨年と異なり、明確に問題文での
指定がなく、今ひとつ出題の意図が
掴みづらかったのではないかと思います。

また、小問が都合4つあり、処理するだけ
でかなり大変だった問題といえるでしょう。

今後の旧試験の出題形式を占うような
問題だったと言えます。


<現場での分析>

・問題文に具体的な事情がなく、場合分け
を求めていることから、論理型の問題だな。
4つも小問があり、なかなか大変そうだ。

・柱書きに「唯一の財産」とあることから、
423や424が問題となりそうだな。

・小問1と2それぞれで、登記が事実に
合致する場合と、合致しない場合とで、
場合分けすることを求めているのか。
しかし、何が意図なのかよく分からないな。

・小問1(1)では、まずXとしては
自己への登記移転を求めるだろうから、
所有権を根拠に、移転登記請求だろう。

・Bとしては、登記を備えているので、
所有権喪失の抗弁を主張するだろう。
と言うことは、「第三者」や背信的悪意
についてしっかり論じるべきかな?

・背信的~に当たらない限り、Bの抗弁は
認められるので、ここで424か。
特定物引渡し請求権を被保全債権として
債権者取消権が認められるかを論じる
訳だな。
177との関係も論じたいが、スペース的に
無理があるな・・・。

・自己への登記の移転が認められるかも
忘れずに論じなくては。本問のポイントに
なりそうだな。

・(1)に比べて、(2)で論じることが
ほとんど無いぞ・・・。
まあ、無理に論点捻り出す事は良くないな。

・小問2の(1)では、Bが背信的悪意者か
どうかで場合分けするわけか。小問1(1)
とリンクさせられるな。

背信的でない→当然所有権はC
背信的→背信的悪意者からの譲受人の地位を論ずる

という感じか。

・(2)では、原則Xの請求は認められるが、
Cが94Ⅱ類推で保護される場合はCの抗弁が
認められるわけだな。
とてもじゃないが、94Ⅱの類推の論点
を論証しているスペースはないぞ。

・Xの請求が認められない場合に424を
行使するということも考えられるな。
しかし、取り消すべき法律行為が存在しないぞ。
Cが94Ⅱ類推で保護される場合、AB間には
贈与の存在が擬制されるとしたら、
424を行使するということもできそう
だが・・・。
う~ん。訳分からないし、スペースも無いから
カットしよっ。

テーマ:今日のイラスト - ジャンル:日記

19年憲法第2問③
<現時点の感想>

私はあまり統治が得意ではないのですが、
今回は悪くはないかなと思っています。

ただ、やはり憲法は舞い上がっており、
そのせいか、問題文の具体的文言を
十分に使えていません。

特に、内閣が必要と認める時という
条件について触れていないのは、印象悪。

また、構成中では考慮していた、最高裁の
意見が内閣を拘束するという部分も
書いている途中で飛ばしているのに
気づき、慌てて挿入しまくりました。

更に、「他の機関が条約締結手続きに
関与すべきでない」、とか「最高裁が
条約締結手続きに関与すると、影響を
受け、司法権の独立を侵す危険がある」
とか言いながら、参考程度に聞くのはOK
としたのは、いかがなものかとも
思いますね。

悪くもないが、切れも感じさせない
といったところでしょうか。

あと、司法権の独立は余事記載でしょう。


<まとめ>

書くべきテーマは、比較的見えやすいが
意外と書きづらいというのが、
多くの受験生の印象ではないでしょうか?

統治は人権に比べ、例年レベルが低いので、
今回も意外に受験生全体の出来は
良くないかも知れませんね。

19年憲法第2問②
<答案構成>

1.問題提起
本問法律は73③に反して違憲?

2.内閣に条約締結権を与えた趣旨
・条約は高度の政治性
・継続的交渉必要
→専門性・技術性・柔軟性・適時性に
優れた内閣へ

3.本問法律の目的=違憲条約の出現阻止
(1)・一元説
   ・憲法優位説
   ・条約に対する違憲審査権行使可能説

(2)最高裁判所に意見を聞く一定の合理性あり

4.法律の合憲性
(1)・非民主的機関=最高裁判所
   →条約締結手続きに関与させると、
   締結手続きの円滑を害する危険
   ・制約の程度も大きい
   
(2)付随的違憲審査制説
   →最高裁の意見に拘束されると
   実質的に抽象的審査制

(3)司法権の独立(76Ⅲ)侵す危険

(4)意見を参考程度でも、目的達成可能

5.法律は違憲

19年憲法第2問①
さて、今週は本年度論文試験の憲法
2問について書きたいと思います。

ただ、このペースで書いていくと、
合計で12週間かかることになり、
あまりにもスローペースかなとも
思います。

今後、一問についての記載量を簡略化
することも考えておりますので、
その点はご認識くださいませ。


<総説>

平成15年以降形を変えながら
続いている、所謂原則例外型
の出題です。

17年・18年は、比較も問われて
いましたが、今回は比較はなし。

内閣の条約締結権を制限するような
法律が出来たとして、かかる
例外的な法律が許されるかを
論じる中で、広く内閣と最高裁判所
の権限分配、及び憲法上の位置づけを問う、
本試験らしい良問でしょう。

色々な基本論点も散りばめられ、
統治の実力差が明確に答案に現れる
問題ではないでしょうか?


<現場での分析>

・純粋な、原則例外型だが書きにくそうな
問題だな。
規範→当てはめの形は放棄しようか。

・まず、原則は内閣の条約締結権を
認めた73③で良いだろう。
ただ、単にこの条文の趣旨を書いただけでは
統治の問題に答えたことにならないので、
内閣=行政権の特徴にしっかりと言及し
よう。
条約の特殊性にもしっかり触れよう。

・そして、この法律を制定した趣旨
(例外の必要性)だが、
「違憲の条約の締結の防止」ということか。

・この趣旨を正当化するには、憲法が
条約に優位することが前提だし、
最高裁判所に判断権があることも
前提となるから、条約の違憲審査の可否
についても論じるべきだろうな。
ただ、正面から聞かれているわけではな
いので、大展開すべきではないな。

・一元説についても、簡単に触れよう。

・結論としては、違憲が良いな。
理由としては、見解にに拘束されるのは
制約の程度が大きいこと、実質的に
抽象的審査制を認めるのと同様の効果
があることか。

・司法権の独立についても、一応
触れておくかな・・・。

・最後に、拘束型でなければ、
許されうる旨も指摘しておくか。




自分勝手な勉強はしない
19年の論文本試験シリーズは、今回
お休みとし、今回はちょっと辛辣な
意見を書きたいと思います。

このブログを読んで頂いている皆さんの
ほとんどが、司法試験やロー入試の受験者、
或いは受験を考えている方々でしょう。

とすれば、目指す目的は「合格」
にあるはずですよね?

しかし、周囲にいる受験生を見ていると、
あたかも合格など二の次、
完全に自己満足な勉強に耽っている
人があまりにも沢山目に付きます。


例えば・・・

①複数の基本書、挙句の果てに、学者の
論文にまで手を出し、学説オタクに
なっている人。

②判例を徹底的に検索し、判例
マニアになってしまっている人。

③数々の方法論ばかり探求し、
色々手を出すが、肝心の法律の
中身の勉強が全く疎かになっている人。

④特定の、予備校講師・合格者の
方法論を金科玉条のように奉り、
「この方法論と心中する!!」
とまで言い張る人。


ちょっと極端かも知れないですが、
実際こういう人は皆さんの周りにも
いますよね?!

①②のタイプは平成の世に入ってからの、
予備校の発達により、絶滅寸前にまで
追い込まれましたが、ロースクールの
開始により、再び増加傾向にあると
言われています。

③④はここ10年ほどの方法論ブーム
により、爆発的に増えたと言われます。


①②と③④は一見すると、真逆なタイプに
見えますが、根っこは同じ。

合格するために、自分は何をすべきか
ではなく、自分のやりたいことだけを、
やりたいようにをやる。
自分勝手で自己満足に終わっている人です。

言葉は悪いですが、私は
「自慰的受験生」
などと読んでおります。

私は長年の受験生活で、多くの
受験生を見てきましたが、単純に勉強を
しない受験生を除けば、もっとも合格できない
受験生がこのタイプの方々です。

しかも、始末が悪いことに(笑)、
このタイプの受験生は全く人の話に耳を
貸しません。
「空気が読めない」人間に、この手のタイプが
多い気がします。


このブログを読んで頂いている方々に
こんな方はいらっしゃらないと
思いますが、もし身に覚えが少しでもあるなら、
今すぐ改善されるべきです。

学説も、判例も、方法論も、全て「合格」
するための「道具」です。
それ自体を「目的」としては決して合格
できません。

自分の今やっている勉強が、合格に
いかに役立つかを、常に意識するように
しましょう。

そうすれば、自分勝手な勉強に淫する
事は無くなるはずです。
また、無駄な勉強・惰性による勉強を防止
することにも繋がります。

1週間に一度は、ご自身の勉強を検証される
機会を作ることをお薦めします。




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